小さな可愛いお客様
しなやかフェス2018春の会場でみなさんが着ている公式Tシャツに、しなやかきゅうりを刺繍をしてほしいとお客様がいらしてくださったことを先日書きました。
しなやかフェスに参加して気づいたこと《ブログチャレンジ21日目》
私が用意した風呂敷の出番はないかな…と思っていたのですが、2枚ほど風呂敷のオーダーがありました。
正確には一枚のはずだったのですが、思いがけずも小さな可愛いお客様からもう1枚オーダーが入ったのです。
風呂敷をオーダーしてくださったのはみゆきさん(@miyukimm11)です。
SNSでお友達になっていたゆっき〜(@yukiyuki884)のお友達でした。
しなやかフェスの会場で初めてお会いしたゆっき〜が日本刺繍をご覧になりたいとおっしゃって、その時一緒にいらしたみゆきさんが、
「えっ!風呂敷に日本刺繍してもらえるの?それ私ほしい!」
っておっしゃってくださったのです!
日本刺繍のことをご存知の方がその価値を理解してオーダーしてくださることは、やっぱりとっても嬉しいです。
ましてや1枚も風呂敷が出ないと思っていたので、その嬉しさもひとしおでした。
今回私は刺繍をする素材として、若草色とお抹茶色の2色の風呂敷を用意していました。
みゆきさんは若草色の風呂敷を選ばれました。
次に、しなやかきゅうりを刺繍する絹糸を2色選んでいただきます。
きゅうり本体の色ときゅうりのトゲトゲの色です。
みゆきさんが2色の絹糸を選んでいると、
「これとこれ」って可愛い小さな声がします!
みゆきさんの影に隠れるようにして可愛い女の子がいました。
小さな声の主は、みゆきさんのお孫さんのれなちゃんでした。
みゆきさんも私も、最初はれなちゃんがみゆきさんの風呂敷に刺繍するきゅうりの色を選んでくれているのだと思っていました。
でも、「れなのも」って!
れなちゃん、自分の風呂敷がほしいって言うのです。
これにはみゆきさんも私もびっくりでした。
こんなに可愛くてちっちゃな女の子から風呂敷のオーダーが入るなんて夢にも思っていなかったので、私はもう嬉しくて嬉しくて!
さっそく小さなお客様にお好きな風呂敷の色を選んでいただきます。
れなちゃんのオーダーはお抹茶色の風呂敷でした。
「あら、渋好みね〜」とみゆきさんが思わずつぶやいてしまう選択です(笑)
きゅうり本体の色ときゅうりのトゲトゲの色は、綺麗な緑と可愛い黄色をぱぱっと選びました。
みゆきさんはかなり悩まれて、少し青みがかった緑と綺麗な薄紫を選ばれました。
後世に伝えていくということ…
れなちゃんはきゅうりが大好きな女の子です。
しなやかフェスで私が見かけた限りでも、しなやかきゅうりを3本は食べていました(笑)
大好きなきゅうりの刺繍なので、風呂敷をほしいと言ってくれたのかもしれません。
そんなことを考えながら私が刺繍をしていると、横から小さな声がします。
ちょうど私はみゆきさんの風呂敷の刺繍をしていました。
「それ、れなの?」
「これはみゆきさんの風呂敷なの」
「ふ〜ん」
最初はちょっと離れたところから私が刺繍をしているところを見ていたれなちゃん。
少しずつ近づいてきてくれて、私のすぐそばでじーっと刺繍しているところを見ています。
「面白い?」って聞くと小さくうなずいてくれました。
その時の様子をゆっき〜が撮影してくれていました。
青空の下、こんなちっちゃな女の子が日本刺繍に興味を持って刺繍しているところを見つめてくれている。
長年日本刺繍をしてきましたが、こんなシチュエーションは予想だにしていませんでした。
本当に嬉しくて、幸せで、こんなに幸福感に包まれながら刺繍したことって初めてかもしれません。
私は日本刺繍をたくさんの人に知ってもらって、この素晴らしい日本の伝統技術を後世に伝えたいという思いがあります。
そのために日本刺繍のお教室も始めました。
当然のようにお教室の生徒さんも、日本刺繍作品を見ていただくのも、大きな大人の人たちをターゲットにしていました。
でも今回れなちゃんと出会って、また私は既成概念に囚われていたことに気づかされました。
小さな女の子のれなちゃんが、初めて出会った日本刺繍。
このしなやかフェス2018春の思い出とともに、れなちゃんが日本刺繍できゅうりを刺繍している光景を覚えていてくれて、
将来日本刺繍というものに興味を持ってくれたら…
ましてや日本刺繍を習い始めてくれたら…
こんなに素敵なことってありません!
日本刺繍は大人のものって決めつけないで、幼稚園くらいの小さな人たちとも一緒に楽しんでもらえるワークショップや今回のような日本刺繍の実演ライブをやってみたいなって思いました。
みゆきさん、風呂敷をオーダーしてくださってありがとうございました。
れなちゃん、また日本刺繍を見にきてね。
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